せっかくの縁を陳腐なものにされる

MRと製薬卸の方との会食があった。要は接待だ。
そこで、とても奇遇な縁で、遠方に住んでいる小学生時代の同級生と縁がつながり、電話で久しぶりに話した。
彼女は、小学生3,4年の2学年の間だけ転校してきた子で、5年生になるとまた引っ越していった。転校生補正というものはかかっていただろうが、明るく美人で、感情的だが常に前向きで、皆の人気者だったし、男子は皆彼女のことが気に入っていた、いわばクラスのアイドル的な存在だった。
しかし、今は離婚などしていろいろ苦労しているらしい。しかし電話で話してみると、昔の、少し精神論に偏る傾向とか、どんな経験を通過してきたのかもわからないが、相変わらず前向きで、人間を肯定的にとらえている彼女の話がとても懐かしく、嬉しかった。
しかし、一緒にいた方々が、異性としての彼女のことばかり取り上げ、そういう男女の関係という方向で話を持っていこうとするのがとても邪魔であった。
小学校のころから彼女は魅力的で、確かに好感を持っていたとしても、それは人間としての好感と興味であって、かなりいろいろな経験を積んだであろう彼女の今の人生観とか、小学生時から続く一貫する人格の根幹を知りたいと思うのであって、そういうところを酌めず、すぐに異性間の恋愛話に落ち着かせようとする辺りが、下衆と言わざるを得ない。
異性間での友情というか、人間としての付き合いというものは本当に無理なものなのだろうか。自分にはまだ何とも言えないが、恋愛感情とはまた別に、「この人は感じがよい」「近しい関係でいたい」と思うことが、非難されたり、曲げられたりするのは、面白くないことだ。