ベンツピレン

日曜には地域の祭りに参加した。
5kmほど離れた山の上と川岸に二つお宮がある。
普段は山のほうのお宮にいる神様を、二つの神輿に乗せ、土曜のうちに川岸のお宮に移しておく。
その神輿を日曜の朝から、二つの地域の成人男性がかついで街を練り歩き、街の人々に神様からの幸せを分け与えながら、御花代を集めながら、山の上のお宮まで運ぶ。
最後に山の上のお宮の周りを回ってから神輿の中の御神体を神主がお宮に戻す。
その際、担ぎ手は決して御神体を見てはならない。
そして、この秋祭りが終わると、この地域では衣替えをし、コタツを出す。
子供の頃からそうやって過ごしてきたこの秋祭り、ストーリーをちゃんと知ったのは、初めて大人神輿を担いだ今回が初めてだ。
こうした風習の中で生きていくということは、都会には無い、本当にその場所に生きていくという実感を与えてくれるものだと思う。