節税としての保険

名古屋の保険会社の代理店、というところからはるばる営業活動に来られた方の説明を聞く。
遠くから来たからと言って保険に加入するかどうかと関係ないわけだが、その方の説明は、合理的であり、おもねりや、虚飾のない、誠実な説明であったと感じた。
要点をまとめると、
・1年あたり100万~500万の保険料を法人から払い、20年後に103%程度却ってくる貯蓄がある。それを自分の退職金とすると、給料を後でまとめてもらうのと同じことになる。(退職金への課税は、給与への課税に比べて少ない)
・保険料を経費算入できるので、法人の黒字がある場合は、節税となり、法人に残ったお金を考慮に入れると却ってくるお金は150%程度ということになる。
・さらに返戻率が2年目と3年目で格段に変わる保険を使い、法人で加入した保険を個人が2年目に買い取る方法で、法人の流動資産を個人の資産に移す方法がある。(上限2000万程度。名義が変わった段階で、額は10%程度目減りしたことになる。)
・リスクについては、金融庁が関与している組織(生命保険契約者保護機構)により、予定返戻額の90%は保証されるという仕組みがある。

生命保険ではなく、貯蓄の一方法と考えるとわかりやすいが、果たして今の段階でこれを開始するべきかどうか。
考慮すべき点は以下。
流動資産ではなく、いつでも解約できるわけではない。(解約できるが20年経過後でなければ、返戻率が悪くなる)
・全額経費算入できるガン保険と、半額経費の生命保険とかがある。生命保険では死亡保障がある。どちらにするか。
・法人から資産を個人に移す方法は、果たして本当に得なのか。将来贈与か相続で税金を払うことに比べるメリットは。

合理的に考えたいが、こういう分野に明るくないので、すべてのリスクとベネフィットをキチンと考慮に入れたかどうか、つまりは騙されていないかどうか、ということについて不安がある。