医療を崩壊させているのは誰か。

10月11日に書いた記事からすると反対の意見になってしまうが。
私はたとえ医療崩壊と言う事態がいま起こりつつあるとしても、それはあるべき終着点にいずれ落ち着くであろうし、それほど騒ぐことではない、と考える。立ち去りたいものは立ち去ればいい、立ち去りゆく行く先があるならば。立ち去らないものは自分にできることをするだけだ。
「日本の医療は現在まで、スーパーマン医師たちの献身の上に成り立ってきた。過酷な労働条件でも医師としての誇りだけを支えに働いてきたが、訴訟という終着点を突きつけられて、皆そのモチベーションを失い、日本の医療に担い手がいなくなりつつある。産婦人科、小児科救急部門を皮切りに、日本の医療はまさにいま崩壊しつつある。」
医療関係のブログには今、こんな話題が多い。
言われていることはある意味事実で、実際そうなりつつあるといえる部分もある。
しかし、そんな医療事情の情報戦や、ネットの世界に没頭している医師の書くようなことにあまり踊らされるのもどうかと思う。
この崩壊を何とか食い止めようという、あるいは使命感から彼らはネットに情報を発信するのかもしれないが、テレビに出ているタレント医師たちと同じ胡散臭さがあり、過剰反応と言わざるを得ないような書き込みが多い。崩壊するべきものならば、騒がずに、崩壊するに任せたらよいのではないか。
医師なら自分の日常診療に黙って取り組めばいい。できないことはできない、できることはやる。世間知らずの医師が苛酷な労働環境で搾取されているかどうかは、実際に働いている自分には関係ない。自分が無理だと思ったら無理だと言うだけだ。可能で、かつ必要とされている仕事なら、目の前にある限りやる。
医師は世間知らずのままでいい。目の前の仕事をちゃんとやりもしないで、ネットに情報を発信し続けるような医師を私は信用できない。いや、ちゃんとしてるのかもしれないが、ちゃんとしていないのではないかと、思われるほどにネットに関わっている、医師の発言を、私は本当の現場の意見とは受け取れない。
そういうことだ。