高濃度酸素液について

・トレーニング前に数滴、水などに溶かして飲用する。
・酸素2000ppmと書いてある。
活性酸素がO−であるのに対して、O+なので、これを中和する、という説明があった。
・現代人は酸素が足りていないのでこれを補給することで、トレーニングのパフォーマンスが上がる、という説明があった。
・100㏄で1万円というような高価格の液体。

これらの説明を聞いての疑問。
・酸素が高濃度といっても通常の水道水の酸素溶解度、4〜7ppmを20000ppmにする方法とはどんな方法なのか。
・O+というのは酸素分子が共有結合で差し出している電子を一つ失った状態だと思われるが、酸素分子がそのような形で水中に溶解していることは可能なことなのか。
・そのような形の酸素を消化器粘膜から吸収し、さらに体内の活性酸素を中和する、というようなことが本当に起こる、とどうやって確かめたのか。
・酸素はほとんどが呼吸で得られ、ヘモグロビンと結合することで運搬されている。このヘモグロビンの酸素飽和度を見るのが、手の爪などによる酸素飽和度検査であり、健常人ではだいたい97〜98%と一定している。たとえ酸素吸入をしたところでこれが1%程度増える程度である。実際に競泳選手が競技前に酸素吸入をしているのはある程度有酸素状態の持続時間を延ばす効果があるのかもしれないが、ドーピングとはみなされない程度のたかが知れた効果なのであろう。

これらを考えてみるに、高濃度酸素液にはどうもそれほどの効果は期待できない。