女社会と職場改善

一年に2回、職員全員と個人面談をして、不満、提案の拾い上げ、評価を行っている。
出てきた業務改善案をまとめて紙面にして職員に配るのだが、
今年はそれぞれの職員に同僚の中の頑張っている人、高く評価できる人を一人上げてもらい、
票を集計して、得票の多い人から並べて紙面に乗せようとした。
ところが看護師長から待ったがかかり、そのランキングは載せない方がよい、ということになった。
私にはどうにもその理由が納得できなかった。
職員同士がお互いをほめあって、頑張っている人は、自分のがんばりは評価されている、と誇らしく思えるような職場がいい、と私は考えた。それが職員全体の向上心につながると思った。
自分の名前がランキングになくとも、頑張る人が評価されるなら、私も頑張ろう、と思う人が出てくるだろう、と考えたのだ。
しかし、どうもそうではないらしい。ほかの職員数人にもこのランキングについて聞いてみると、皆師長と同意見で、
理由はこの職場が「女社会」だかららしい。確かに当院25人の職員中20人が女性ではあるが、、、、
「女性は嫉妬深い生き物です、院長にもそれをわかってほしい」と彼女たちはいう。
男性、女性というようなカテゴライズよりも個人個人の個性で物を言ってほしい、というのが私のスタンスだが、
何か、彼女たちには私には到底理解できない、厳然たる社会の法則というようなものがあるらしい。
そこまで確立されているものならば、その社会の経営者たる私としてはぜひその法則を理解したいと思う。
だからいろいろと聞いて回るのだが、どうも釈然としない。
彼女たちが言うには、誰かが特に褒められたら、その人は嫉妬され、働きにくくなります、というようなことらしいが、
本当にそんな村社会、というか前時代的な職場なのだろうか。
能力のある人が評価され、切磋琢磨して職場環境が改善し、各人が誇りを持って働ける、そういう職場にしていきたい、という私の願いは、そもそもこの「女社会」にはそぐわない考え方なのだろうか。