ドロヘドロ

15巻まで読了。みんなの主人公、カイマンはいなくなって、代わりに妙な悪魔が生まれた。
12月に発売されるらしい16巻で、すべての決着が付くのだろうか。

ドロヘドロキャラクターの魅力がどこから出てくるのか考えていたが、鍵となるのが「パートナー」だと思った。世界のシステムとしてパートナーが定着しており、パートナー間の友情が、性別の差や恋愛を越えて、魅力あるものとして描かれているからだ。むしろこの世界では恋愛がほとんど描かれてない。

私はこのドロヘドロの世界観にすっかり引き込まれてしまったが、さらに私が妄想で付け加えるなら、この世界には「地獄」しかないが、ここに「天国」を加えて欲しい。決して誰も殺害することが無かった物だけが死後行ける世界で、天国にある亡者は悪魔をも意のままに従えることが出来る、という設定で。そしてこの他人を殺害することなく生き延びることなど厳しい世界では、誰も殺害することなく死んでいくのはすなわち生まれてまもなく殺されたり見殺しにされた子供たちがほとんどで、結果として天国は幼児ばかりの世界となり、それに従う悪魔はイタズラ好きな行動原理で動くことになっている、というような設定。