床下の小人たち

「借り暮らしのアリエッティ」を観た。
地域が日本になっていたり、男の子が心臓を患っていたり、環境破壊への警鐘が盛り込んであったり、ちょっと余計な設定もあったけれど、大体原作の表現したいことをうまく伝える作品になっていたと思う。
原作は、とにかく、小さな彼らが、いかに上手に人間の道具を利用して、豊かな生活を築いているか、という細部が面白く、想像力を大いに刺激されるファンタジーだった。勧善懲悪ではなく、大いなる敵もおらず、ただただ、密やかに生き延びていくための生活がある。それのディティールが面白いファンタジーだったのだ。
それが割とうまく生かされた作品になっていたと思う。