林業

本屋で見かけて買ってみた。

神去なあなあ日常

神去なあなあ日常

この三浦しをんさんの作品は楽しく一気に読めるので、時間つぶしにはちょうど良い。最近家庭菜園にはまっているので、林業と言うのにも興味があった。
読み物としてはとても楽しいのだが、この過疎地域の林業に従事する人々が魅力的なのは、やはり美人とか美男とか達人とかが出てくるから、という部分が大きく、実際にはここまでうまい話にはならないだろうという点で、リアリティーが少しなかった。
地域の余所者への排他性とかもっと徹底的にクローズアップして、それでも地域で生きていくことの魅力を描き切ったのなら、もう少し深い作品になったと思うのだが。
超自然的な現象や、祭りの非日常性、それはもちろんあったりもするものだろうが、それらですら、余所者にはやはり排他的なことが多いのが地方という場所だ。