JSDT54th

透析専門医維持のために日本透析学会総会に参加。こちらは顔写真照会システムを導入してないので、MRさんに参加証を買ってきてもらうだけでも良かったのだが。まだ30台だし、少しは向上心を見せないという思いと、たまには都会の空気も吸ってみようという思いででかけた。しかしやっぱり関東は遠い。移動だけで体力の大半を使うのは確か。

学会では参加証がもちろんメインの目的だが、参加するからには自分の医学知識のUp to dateに努めたいとは思う。大体必ずまわるのが書籍コーナーで、新しい教科書を物色する。hANPが以前ほど、HD患者における溢水状態を反映しない、というのが目新しい情報だったか。特に欲しい教科書は無かった。
企業の展示ブースがそばにあり、無料でドリンクとか景品とか配ってくれるのでつい足を運ぶのだが、中外のブースに透析食献立レシピ集があったのでうちの栄養士に渡そうと思って集めた。
毎回思うのだが、透析医療が、過去医療系企業に落としてきたお金は莫大なものであったのだろう。透析機器、透析液、使用薬剤、これらすべてに莫大な金額が支払われる。厚生省の締め付けで現在縮小傾向にあるとは言え、依然として大きなお金が動いているのには違いなく、透析学会がパシフィコ横浜3建築をすべて借り切って盛大に開催されるのも、これら企業の力がほとんどであることを強く感じる。
当院では6月から酢酸フリー透析液をセントラルで使っていくのにあたり、それなりのデータを集め、当院から出せる知見を精一杯集めるつもりなので、酢酸フリー透析液関係の情報を集めようと思ったが、口演会場は場外に溢れる満席状態でとても聴講不能だった。もちろん無理やり割り込んで聞くことは可能だったかもしれないが、暑苦しいスーツの男どもの中に揉まれてまで聞くほどの意欲は無い。
ポスター演題で酢酸フリーの演題をいくつか眺めたが、アシドーシスの改善の報告が一件あったくらいでめぼしい報告は無かった。
消毒作業の簡略化、セントラルの管理の合理化など、うちのMEに見せたいような演題はいくつかあったが、私が見てもさっぱり分からない、というか自分の守備範囲ではない。
来年からはうちの若手も連れてきて、夜は景気付けの宴会をするくらいの前向きな参加をしていきたいものだ。そういうことをしないとスタッフの向上心と言うものは刷新されない気がする。

だが、Up to dateなどと体裁のいい事を言いながら、都会に出て手に入れたものは結局以下のようなものだったりして、、、。