人間という仕事

週末に家族で出かけたショッピングモールの中で、人が倒れるのに出くわした。
ゴトン、と音がしてそちらを見ると人が倒れていた。恐らく床で強く頭を打った音だろう。
かけつけると意識はあり、迷走神経反射で倒れただけのようだ。
バイタルを確認しようかと思ったが、連れの人が抱きかかえているようなので手出しはせず、その場を去った。
意識もあったし、付き添いもいたので、自分の出る幕はないと考えたが、医者であると名乗り出て、一通りのことはすべきだったか、と後で思い悩む部分もあった。
意識がなければ、たぶん救急蘇生に至る流れを自分が主導して行ったはず、とは思うけれど、それができたかどうか今でも少し自信がない。