独演会

この地域の透析に従事する医師の会合があった。1年に1回の勉強会の予定を決め、食事をしながら懇親をはかる機会である。
しかし、その実態は、取り仕切る役の50台後半の医師の独演会である。
自分が研修医の時の上司からの理不尽で不条理な折檻、嫌がらせ。自分の病院がいかに不遇であるか。しかし優遇されている病院よりも良い医療、良い職場を提供できているか。昔はどれほど粗野で危険な医療が行われていたか。それでも、そうした環境で育った医師は、今よりも本質を見れる良い医師になったものだとかいうようなそんな話を延々と3時間。
きっと本当に苦労してきたのだろうし、立派な方であるのは間違いない。それに場を持たせるために合いの手を入れたり、話題を提供したりしなくていいのは楽でいい。しかし、そんなことを延々と話されて、なんと返事をしていいのかもわからない。「昔は大変だったんですね。そんな中でここまでご立派になられて感服いたします」と。そう言えばいいのだろうか。
どこかで聞いたことがある。そうだ大阪での勤務医時代、部長に連れられていった北新地の3次会だ。そこでもこんな感じだった。