23.5.2006.

膀胱全摘+新膀胱。手術時間は結局11時間超。走り出しは順調だったが、執刀医(部長)がサントリーニの処置時に血管を損傷し、出血が止まらなくなり、主にそこから3200mlの出血があった。自己血だけでは足りず、用意した6単位の同種血すべて使うこととなった。前立腺の肥大が大きく、さらに周囲との炎症によると思われる癒着が強かったため、剥離が困難だったのは仕方ないとして、出だしたサントリーにからの出血を、圧迫のみで後回しにして、膀胱後面の剥離などに逃げたのは、いたずらに出血を増やす過った選択だったと思う。私には出血点が見えていたので、「見えているので止めさせてください」と言ったが、「止まるわけない」と取り合ってもらえなかった。あの時私に止血をさせてくれれば、自己血分の輸血だけで足りていたかもしれない。Nerve sparingももっと慎重にできていたかもしれない。
不満は残る。
結局新膀胱などはうまくでき、根治性もある感じなので、手術としてはよかったのかもしれないが、まあ問題はあれだけ出血して、長時間の手術で、術後合併症が出てくるかどうか、である。

疲れた。私ももう歳だ。こんな長い手術は勘弁してほしい。恐らくこの手術のプレッシャーのせいで、いくつかの人間関係をだいなしにした。