mixiについて

mixiというところに入ってみて、まだ3日くらいだけれどもいろいろと思うところがある。
このソーシャルネットワーキングというのか、こういうものに手を出し始めたのは、すでに5年以上前のことで、最初にやってみたのは「ご近所さん」というメールを介したネットワークだった。自分の興味あることや趣味のキーワードを登録しておくことで、同じようなキーワードを設定した人たちのメールアドレスがわかったり、検索できたりするような場所だった。同じようなキーワードを登録している人を「心のご近所」と呼ぶ呼び方が新鮮だった。キーワードを合致させるには、なるべくカテゴリーとして大きなキーワードを登録すれば言い訳で、たとえば「読書」「水泳」などを登録しておけば、たくさんの心のご近所さんが見つかる。けれども、自分はそんな、大雑把な出会いを求めているわけではなくて、もっとコアな心のご近所を求めていたので、「バッハ=ブゾーニ ピアノ編曲シャコンヌ 演奏ミケランジェリ」などと細かく限定されたキーワードを設定したので、結局ほとんど心のご近所など見つからなかった。
次に見つけたのはこの「はてな」である。ここは自分の日記をブログとして公開し、その日記中のキーワードを介して、ほかのブログや、ここを見てくれた人たちとつながっていく、という形式だった。すでに2年近くブログを書き続けてきたが、なぜか最近は「おとなり日記」などがほとんど表示されなくなってしまい、キーワード検索でしか、自分の興味ある分野でつながりのある人のブログにたどり着くことはできなくなってしまった。恐らくこのブログ自体も、リアルで自分とつながりのある人か、はてなを始めたばかりのころに、ブログ上でご挨拶できた方たちくらいしか、見てもらえないような現状となってきている。ただ、ここはすでに、ブログとしてというよりも、本当に自分個人の日記として機能している部分があり、もちろん公開されている以上はあまりにプライベートな部分はかけないにしろ、一年前の同じ頃には何をしていたか、とかどういう状況にあったか、とか、振り返る、という意味で非常に有用な場所となってきた。
そして、3日前に妻から紹介されて入った、Mixi。探せば高校の頃の同級生や、出身小学校が同じ人までいる。そして、コミュニティが多いので、すごくマイナーな自分の興味ある事柄にまで、コミュニティがすでにできていたりする。ここでは、匿名性はあまり維持されることが無く、むしろ個人として特定され、そのリアルでのつながりを元に、ネット上で再びつながっていく、というような広がり方をするネットワークのようだ。だから、自己紹介などは具体的に自分のリアルの経歴などを書くほうが、友達から見つけてもらいやすい。
けれど、ここまできて、私は自分の特徴、自己紹介というものが、きわめて簡潔に記述されてしまうものでしかないことに、すこし愕然としている。私なりにいろんな人と出会い、さまざまな経験をし、とても簡単に表現できるようなものではない、人格や性格が形成されてきていたような気になっていたが、社会的には私の経歴と、私が何者であるか、ということは立った4-5行で表現可能な内容しかない。また、自分ではかなりこみいっているつもりだったその性格や好みにしても、自分の好きなものたちをいくらか羅列してみたら、そんなに記述に苦労せず、簡単にコピーペーストできるような記号の寄せ集めでしかなかった。しかも、それぞれの項目にはすでにコミュニティが出来上がっており、その分野において、私よりもその事柄が好きで、精通している人たちは何人もいるのだった。
別にonly oneになりたいとも思ってないし、自分が楽しければそれでいいのだが、今回Mixiで自分の「心のご近所」を探してうろつき、「自己紹介」をやる段階で、そのようなことを感じた。