4月から実施される医療費削減改革による被害

今朝、透析の臨床工学技師から、重要な情報を得た。
小泉純一郎氏による、医療費削減改革の結果、4月より、透析に関する診療報酬が、大幅に削減されるらしい。
何より大きいのは、エリスロポエチン製剤がマルメになるということだ。エリスロポエチン製剤は、確かに高額な薬剤ではあるが、原理的に、腎不全患者はこれが不足して貧血となるのだから、必要不可欠な投与薬だ。けれどもこれがマルメになるということは、投与すればするほど、病院が損をすることになる。投与しない方が病院側の得となるので、透析患者は今後、貧血のまま放置されることになるだろう。
確かに医療費削減は必要なことだとは思うが、何が必要な医療で何が必要でないか、十分検討されたのだろうか。その検討は現場の我々の意見を何も聞かずに、どこで決定されているのだろうか。
腎不全の方が、内因性のエリスロポイエチンの不足で腎性貧血となることは、病態上明らかな事実で、これを補わなければ、貧血状態になるのは目に見えている。これほど明らかな因果関係がある薬剤を削って、どういう結果が引き起こされるか、本当に理解した上での改革なのだろうか。
困るのは患者さんたちなので、患者会などが動いてこの決定を差し戻す方向に持っていくしかないと思う。