ワンピースいかんよ!

朝っぱらから少年ジャンプのマンガの話を書くのもどうかと思われるが、出勤途中に朝飯のコンビにムスビを買うついでに、時間があったのでワンピースだけ立ち読みしてきた。
すると。
CP9のメンバーの戦闘力が数値化されていた、、、
いかん、遺憾ですよ。尾田氏。
戦闘マンガで戦闘力を数値化してしまえばどんなにつまらなくなるかは、すでに「ドラゴンボール」にて、先人の轍となっているはず。
これを六式使いの間だけの戦闘力表現にとどめ、今後のルフィたちの敵の戦闘力が数値で表されることのないように切に祈ります。
ルフィたちは、RPGと同じく、強敵と戦って成長して行き、さらに、ルフィたちの目的の前には強敵が立ちはだかる。より大きな困難を克服していくという発展、成長の過程が自己実現のドラマチシズムとして必要となるわけだ。
だから、新たに現れる敵というのは、ルフィたちとこぶしを交える前に、その強さが十分に表現される必要がある。建造物を一撃の下に倒壊させるとか、過去に出現していた強敵を軽くあしらう、などの強さの表現が必要になるのだ。けれども、過去の敵で、そうした強さの表現をすでにしている場合、マンネリ化しないために新たな演出が必要となる。少年漫画ではこの過程を繰り返さなければならないために、いつしか新たな強さの表現の方法が思いつかなくなってしまう。その結果、出てくるのが敵の強さの「数値化」。数値化してしまえば、まえの敵より、桁一つ増やす感じで数値を大きくすればいいので強さの表現は楽になる。しかし、マンガというのも一つのアートである以上、このような表現における怠慢は、必ずその作品の退廃、平板化につながる。
この作品の愛読者だけに、「ドラゴンボール」「筋肉マン」などが辿ったそのような末路を辿ることだけは、ぜひともないように、切に願うのである。