2歳児

一番下の娘が数日前から2歳児となったが、やはりこの頃が一番手がかかる、という気がする。
もちろん昼間は愛嬌もあるし、やはり自分の子供だからかわいいのだけれど。
周りのものがだいぶ見えてきて、快や不快の感覚も広がる。自分の意思が拡大し、実現不可能なことも望むようになる。かつ、その意志が実現できない、ということが理解できないので、「現実の壁」に常にぶつかり続け、そのことの実現を求めて駄々をこね続ける。
その不満は無意識領域にも蓄積し、夜中に寝ぼけて泣きながら暴れまわる。これを昔は「癇」と呼んだらしい。
仰向けに横になったまま、足をジタバタさせて地面に打ち付ける。踵の骨が折れるのではないかと思うほど板間や床に打ちつけ、蹴り上げて頭の方向に前進し、壁や障害物にぶつかると向きを変えてまた進んでいく。
自分もこうして育ってきたのだとは思うけれど、こうして泣き喚く子供と向き合う親の心情は決して楽なものではない。できれば完全防音の押入れかどこかに放り込んで、泣き疲れて眠ってくれるまで放って置きたい。けれども、放っておいても2〜3時間は余裕で泣き続けるのでなかなかそうも行かない。幼児虐待というようなことが起こる気持ちにも擦り寄れるようなかなり荒んだ気持ちになるのは間違いない。
夜中の2時や4時に、泣き喚く子供を抱いて、頭を冷やさせるために深夜の町を徘徊する冬が、今年もやってくる。