のっぽさん、しゃべらないで

幼少時、夢中で見ていた子供番組「できるかな」。
ゴン太君の相方、のっぽさんが、最近、高見のっぽ氏として、どうもよくテレビに出てくる。
彼の教育論や、年をとっても舞台俳優、舞踊家としてやりたいことはあるのだろうけれど。
子供のころ、あの無言のパントマイムによって、のっぽさんという人物に抱いた幻想が、どんどん崩されてしまうのはいただけない。
ドラえもんの声優、ルパン3世の声優、みんな代わって行く。そうしたことと同じ、避けられない事柄かもしれないが、テレビの中でいろいろとしゃべるのっぽさんを見るたび、「のっぽさん、しゃべらないで」と思ってしまう。
今、彼が喋って伝えているような内容は、彼が喋らずに、幼少期の私に伝えたことの、数十分の1も価値がないことのように感じられてしまうのだ。