男の仕事

家事育児は女の仕事、というのは封建時代の話。現在は性別に関係なく、協力し合うと言うのが一般的なのだろうが、どうしても向き不向きと言うものはある。家庭内の仕事で、これは私の分担だ、と思っている部分がある。例えば蛍光灯の交換、窓の拭き掃除、家具や機械が壊れたときの修理。こうしたことは、私にとって、なんとなく「男の仕事」だと言う納得がある。どうしてもできない部分は毎日の料理、子供を寝かしつけること、あたりである。乳児は乳が出ない以上、どうも寝かすのは難しい。大きくなれば一人でも寝るだろう。料理は、どうしても自分がこうやって作って食べたい、というものがあれば作るが、仕事から帰ってきて、毎日その準備をする気にはなれない。しかし、家庭内の仕事量の多さには同意する部分もあるので、単純作業でできる、皿洗いは私の担当だ。


今日は洗濯機が途中で止まって洗濯できない、と妻が躍起になっているようだったので、修理に取り掛かる。もちろん、手に負えなければ電気屋を呼ぶしかないのだが、物理的な問題なら自分で治せるだろう。エラー番号を取扱説明書で確認すれば排水の異常のようだった。排水口を開けてみると案の定詰まっており、蓋に取り付けられた管の先のほうが糸くずの塊のようなもので詰まっていたのでこれを取り除くと、洗濯機はまた動き始めた。
ただ、それだけの単純なことだったが、「男の仕事」をやりおおせたのは気分がいい。押し売りが訪問してきたときに追い返す、なども「男の仕事」としてちゃんとやりおおせるだろうか。