クラシックギター再燃

http://w11.mocovideo.jp/movie_detail.php?KEY=MC_493039&REL=1

YouTubeで見つけた動画で、バリオスの「最後のトレモロ」を聴いた。
私の京都での学生時代、ギターで師事していた師匠が、これを弾こうとしては左手小指の運動障害で苦しんでいた記憶がある。
この動画でギターを弾いているIoana Gandraburという女性は、私は今までその存在を知らなかったが、随分と迫力のある演奏をする。
同じく「最後のトレモロ」検索で出てくる「帝王」ジョン・ウィリアムズの、いちびりな演奏よりずっと魅力のある演奏だ。

この女性は生まれつき盲目であるそうだが、聴き手に「盲目であるのにギターが上手」というような見方を全くさせない迫力があるところがすばらしい。彼女は盲目であることをむしろ利用して音の世界に没入し、演奏において入神の域に達し、自己を実現している。盲目であることと無関係に、そのことの価値が、観る者を圧倒する。

自分もまた弾いてみたい。入神の域など遠い世界だが、せめて昔、師匠とその一番弟子がデュオで弾いた「six friendship」の両方のパートを弾けるくらいには戻れるだろうか。デュオの曲を弾けても相方がいないわけではあるが、、、
Six friendshipは、検索でも見つからない。私の手元に残っている楽譜が唯一の頼りである。
こういう楽譜こそが私にとっての真の宝物と言っていいものだろう。