果たすべき役割

いつものようにROHANでソロ狩りをしながら、FFXI赤の誘われ待ちをしている。誘われたら、外人のPTだろうと、からくり士リーダーであろうと大体行くようにしている。そこでいろんなPTに入ることになるわけだが。
青忍シコ白赤>戦忍暗黒黒赤。
その日は2回誘われて、それぞれのPT構成が上記のようだった。先頭のジョブがリーダーで一番最後が自分である。
1回目PTはコルセアというGMPヒーラーがいることと、白がいるので回復、ヘイストをかなり任せられるので、弱体、リフレシュ、MBと、赤としてのやりたい仕事を存分に行うことができ、時給もかなり良かった。
2回目PTでは、狩り開始時、回復、ヘイスト、MPヒールができるのが自分だけという極度に負担の大きい状態で、1戦するごとに自分だけMPが干上がり、黒二人はヘイト調節のため精霊魔法控えめなのでMPがあまりまくるという状況で全くうまく回っていかない状況だった。
やってられるか〜と腹も立ったが、どうすればよいか考えた結果、どうしても赤にしかできない仕事だけを最小限きっちりやる、ということで、PTメンバーと相談し、弱体、回復は完全に二人の黒に任せ、リフレシュ、ヘイストを完全に配ること、状態以上の回復と、ディスペルをきっちりやる、ということだけを赤の仕事としたところ、すべてがうまく回りだした。
黒魔導士は本来DDである。精霊魔法で敵を削ることがその本来の役割だ。だからどの黒魔導士もINTを上げ、精霊魔法スキルを上げ属性杖HQを魔法に合わせて持ち替えて精霊魔法を唱える。MPは精霊魔法に消費されるためにある、と普通考える。
しかし、上記のような特殊なPT構成ならば、その本来の役割からはずれ、サポ白により、ケアルやバウォタラなどできることはやってもらう、そういう柔軟性があってこそPTの狩り効率というものは上がる。
赤魔導士である自分も、MPヒール(リフレシュ)、強化魔法(プロテス、ヘイスト)、弱体魔法(パライズ、スロウ)、回復魔法(ケアル、リジェネ)、精霊魔法とあるうちで、どうしてもPTに必要な魔法だけに、取捨選択をしなければならない。
そこで赤魔導士の仕事として何が優先事項か考えてみたが、MPヒール>弱体=強化という順になると思うのである。MP持ちにリフレシュを配り、リフレシュあるのにMPが満タン、というような手抜き仕事をさせない、後衛になるべく座らせずに仕事をさせる、というのがリフレシュの意味である。
さらに狩において、回復魔法はどうしても必要なものであるが、これをなるべく使わずにすませるようにすることこそが、狩り効率を上げる最重要要素となる。ケアルは敵のヘイトを上げ、ターゲットが乱れ、WSが外れたりして削りも大幅に乱れる、また後衛がやられて、全滅>大幅な時間と経験値のロスという事態を生む危険も高まる。
ということはパライズ、スロウ、ブラインを切らさないようにすること、またヘイストでTankが忍者なら蝉を回しやすくすること、ナイトならケアルフラッシュなどのリキャストを短縮することが重要だ。さらに前衛DDにもヘイストを回し、一刻も早く敵を殲滅することで、敵の攻撃回数を減らすということも重要だ。
従って、赤の役割は、リフレシュ、ヘイストを切らさず、敵の弱体も切らさない、ということこそが最優先だと思うのである。
こうして自分にできることのうち優先すべきものを選んで仕事をそれのみに切り詰めることで、上記のようなPTでも狩効率を上げることができた。黒二人が役割分担を協力してくれたことで、4人にリフレシュを回し、3人にヘイストを回した上で、最終的にはMBに参加することができるほど、余裕のある狩りとなっていった。はじめは一戦ごとに壊滅寸前だったPTがここまでうまく回りだすと本当に気持ちいい。「正解」を見つけ出した、という気分である。


これはゲームの話であるが、リアルにおいても同じようなことがいえると思うのである。その人にできる「可能な仕事」というものとその人にしかできない、もしくはその人がやるのが一番効果が高くなるような「向いてる仕事」というものがあるだろう。
それぞれの人物から最大の労力効率を取り出すために、「可能な仕事」をすべてやらせる、というのは間違っている。「向いている仕事」になるべく集中し、必要十分な力を出してもらうこと、それが重要なのだ。
労力が足りないときは、優先事項を考え、それに向いている人物にその仕事をさせ、それぞれの人物が最も力を発揮できるように、役割分担をする。それによって物事の潤沢度が全く変わる。そういう「正解」をリアルにおいても見出していきながら、生活していきたい、と思う。