20.6.2006.

外来。患者の総数はそれほど多くなかったのだけれども、なんだか妙にしんどかった。体調が悪いのだろうか。


今日の手術はどちらも私が担当ではないので、どういう経緯なのかはよく分からないが、1件目のHoLEPの症例が術後出血で再手術となっているようだ。そのせいで、2件目のHoLAPのオペ出しが18:30という非常識な遅れ方をした。なぜそうなるのかよく分からないが、私がその2件目の麻酔を担当することになり、帰れるのは21時は過ぎそうな状況となってきた。無駄に部下を拘束しようとするその真意は理解不能である。

2件目の手術が終わったのは21時過ぎであった。何が腹が立つといって、何よりも、「無駄に」拘束されるのが腹が立つ。私は自分のなすべき仕事の分担があるならば、それをやるために残業することは構わない。自分の努力により、より早く帰れるようにがんばることもできる。しかし、何も仕事がないのに、ただ一緒に手術のモニターを見るためだけに残され、アドバイスを求められるわけでもなく、ただ、下手な手術を見学させられ、自分がやればもっとうまく行ってみんな早く帰れるのに、というようなストレスを感じ続ける状況に置かれることには全く納得がいかない。
そもそも1件目のHoLEPが動脈性出血にて再手術となり、2件目のオペ出しがが18時30分となった時点で、慣れていない手技であるHoLAPはやめて、TURPに切り替えるべきであっただろう。そうしなかった部長の判断にも問題があるが、さらにどう考えても、うちの部長の手技は下手くそである。見えている出血を止めず、ひとつの目標を達成する前に別の場所の処置に移り気に取り掛かる。HoLAPで止まらない出血をわざわざTURPに外筒ごと入れ替えて、止血していたが、その入れ替え作業でもっと出血する。そんなことならはじめからTURPをするほうがはるかに無駄のない処置となる。せっかくレーザーの機械を借りているから、手技の上達を狙うにしても、手術の開始時間がそもそも時間外となっているのだから、そんな時間に手技の練習をされても困る。そしてさらに、そんなものを見せるために部下を21時までただ、拘束するというその神経が理解できない。自分が疲れたから交代させる、とかならまだ理解できるが、結局部下を信用していないのか、最後まで自分で処置をするのである。
私は当然、仕事のために21時まで残ったのであるから時間外手当を請求するが、これは経営者側にとっては、まったくのカラ残業手当支払いということになる。私は実際、何の仕事もしていなかったのだから。ただ、そこにいることを命令されたから仕方なくそこにい続けた。そういう残業だった。
あらゆる観点から見て、私はその残業が無駄であったということを誰かに訴えたい。次も同じことが起こりそうであれば今回のことを引き合いに出して、断固として帰らせてもらうつもりだ。