生れ落ちて最初に聞いた声は落胆のため息だった

小雨の降る朝。
東西線の電車で、意識なく人々の間に挟まっていると、いつの間にか降りるべき駅についていて、思わず降りるのを忘れそうになる。ここで降りなければ私はどこにたどり着けるのだろう、と時々思う。
まあ、乗り過ごしたら反対方向に乗って戻ってきて、少し遅刻するというだけというのが現実だが。