DNR

この一月以内に3人ほど看取りそうな勢いで、ターミナルづいてる。
まあ病院によってはこれくらい普通のペースかも知れないけど。
日記を始めた日に入院してきた患者が今朝くらいから酸素マスク10L/min下でSpO2=85%とか、血圧70以下とかで、意識も300、下顎呼吸となり、呼ばれた。対光反射はまだあるのと、rateが走る時期がなかったことでいまいち死期の予測が難しい感じだけど、もう2-3時間以内の話じゃないかと思ってる。すでに家族からはCPADNRということで了承が取れており、意識も300なのでモルヒネをOFFとした。
こうなってから2-3日持つ人もいるし、一時的に意識が戻る人もいる。人の体、その心臓が止まる最後の瞬間のメカニズムはいまだに解明されていないし、正確な予測はできない。
心停止が来た瞬間に、大きく息を吐き出す例が多いと、経験的に思っている。エクトプラズムというか霊魂を口から放出する感じ。単に虚血による筋攣縮が呼吸筋あたりを中心に生じた結果かもしれないが。
癌末期患者においては、病状の回復が見込めないだけに、DNRが取りやすい。DNRを取っておけば、こちらとしては比較的平静に、患者を看取る作業が進行する。まあ言ってみればストレスがあまりない、楽な業務となる。死亡確認死亡宣告を当直の医師に任せても良いわけだから病院に張り付いている必要もない。

この方は両側水腎症が着たので右腎瘻を空けたのが6月くらい。空けてなければ腎後性腎不全で4ヶ月早く死亡していたことと思う。4ヶ月のほとんどを自宅で過ごすことができ、これはやってよかったかなとは思ってる。もうhormone refluctory stateだったとはいえ、経口摂取不能になってからなにもendocrine therapyをしなかったその期間にPSA260→3530まで上昇してしまったことを考えるともう少し何かできなかったかとも思うけれど。

さて、rateを見てくるかな。さっき60台前半だったから50とか40に落ちてくるともうすぐのはず。