FFXI再開

約一カ月近くMMOに触れることなく過ごしてきた。MMOに使っていた時間はほとんど家族と過ごす時間として振り替えられたわけで、一見理想的だが、それを自分の喜びとしてやっていたはずの行為に見返りを求め、それが裏切られる結果自分の中に不満をため込むような家族サービスの期間を過ごした結果、やはりある程度家族と適正な距離を保つためにも自分は何かのゲームをやっていた方が良いと結論付けた。
以前、FFXIで知り合って直接メールのやり取りをするようになった友人の勧めもあって、FFXIを再開してみた。
すでにサービスが始まって6年以上経っており、私のブランクは2年だから、かなり多くの見知ったプレイヤーが引退しているだろうと予想していたが、意外にも古参の有名な方々はほとんどゲーム内にログインしており、このゲームの息の長さに驚かされた。
自分は「アトルガンの秘宝」まではやっていたわけで、約2年のブランクがあったわけだが、その間の目新しい変化と言えば「アルタナの神兵」ということになる。過去の時代にいけるようになるこの拡張キットからは「カンパニエ」というコンテンツが導入され、これがレベル上げの様相を一変させ、FFXIを気軽に遊べる方向に改良している。以前のFFXIでは、獣使いというような特殊なジョブ以外では、レベル上げは6人パーティを完成させて初めて可能となるというような、パーティ依存度の高いレベル上げのシステムであったが、「カンパニエ」では人間対獣人というNPC同士の戦争イベントが30分ペースでずっと行われており、それにソロで参加して戦闘参加アクションをいくつか繰り返すことにより、経験値が入るシステムとなっている。したがってソロでも十分経験値を稼げる仕組みが導入されたということだ。さらに新ジョブとして追加された「踊り子」もサポートジョブとすることでソロでの狩りの能力をかなりアップできる。
以前のFFXIでは、レベルを上げたければ、狩りの参加希望を出して、自分が誘われやすくなるようなサーチコメントを書いて、何時間も誘われるのを待ちながらクエストや合成をやるが、結局誘われず、なかなかレベルが上がらないというような時間を過ごすことが多かったが、そういう待ち時間に「カンパニエ」をすることである程度の経験値は稼げるようになっていた。
このようにFFXIは短時間しか時間がなくても、それなりに遊べる形になっていたので、休止状態から戻って浦島太郎状態の私にもそれなりに遊べている。月々2500円程度の課金は必要となるが、ROHANでは月々10000円程度は課金していたわけだからそれに比べれば安いものだ。


けれども、ROHANでも思い知らされたわけだが、MMOが楽しいかどうかは、ゲーム内で知り合う他のPCとの関係、つまりは自分の属しているギルドやリンクシェルといったコミュニティをはじめとして、ゲームにログインしている人々全体が醸し出すゲームの雰囲気を自分が楽しめるかどうかということに尽きる。ROHANでは自分たちさえ楽しければそれで良く、他人に悪意を持って接することが楽しいというような人々が、接続時間を十分にとれさえすれば好き放題できるようなPKシステムであったため、結局ゲームを遊ぶのが面白くなくなった。それをゲームの仕様として運営側が認めており、そういう悪意ある人々の課金によって運営側の経営が良好に保たれるなら、そのゲームはそういうゲームとして続いていくのだろう。結論としてゲームの仕様が自分に合わなかったということになる。
しかし以前のFFXIでもリンクシェルを作って自分が楽しいと思う方向にゲームを持っていこうと考えても、ゲーム内での自己中心的な関心、つまりはギルやレアアイテムを求めて集まった人々の関心を最終的にゲーム自体を楽しむ方向に持っていくことができなかったという挫折により、私はFFXIを休止したわけであり、所詮匿名でいくらでも作りなおし可能なPC同士の間で心から楽しめる交流を築こうとすることに無理があるのかもしれず、今回の復帰で多くを求めるつもりは始めからない。
ゲームに何を求めるかということも人によって違うので、難しいところであるが、現在の私の生活においてはやはりあまり出費の嵩まない「暇つぶし」程度に捉えていくのが適当なようである。