死すべき定めの人の子に

週末は雨が降っていることが多かった。
妻が仕事だったので送迎をして、後の時間は自宅でFFXIをやってばかりいた。
車で迎えに行く途中、特に土曜日だったか、雲の切れ間から夕光が差し込み、すべてが色づくとてもきれいな時間があった。こうした瞬間の気分の昂揚を誰かと共有したいと思いながら、そんな相手はどこにもおらず、またいたとしても、独りだからこそその昂揚が味わえているのだという納得もあり、「夕日がきれいですね」と独語して、アクセルを踏み込んだ。