流行り言葉など

仕事で疲れた日は却ってFFXIでリビドーの充足を求めることになる。
が、昨日は別段楽しいことは何も無かった。セカンドアカウントのシーフがレベル42。60くらいにはすぐなるだろうが、まだまだ先は長い。

FFXIのチャットの中で流行り言葉というか常套句というものがある。恐らく冒涜名掲示板由来の浅薄な言葉で、実生活ではとても使うひとがいるとは考えられないような言葉ではあるが、ゲーム内では皆が当たり前のように使っている。
「w」:もとは(笑い)という形の記号であったと思われる。笑いを含んだ発言であることをチャット上で示すための記号。本来は、発言が冗談であることを示したり、またその冗談が面白かったと示したい場合に示す記号であったと思われるが、あらゆる場面で、きわめて安易に使われ、また、あらゆる発言にこの「w」をつける輩もおり、ネット上では真面目なコミュニケーションなど出来るはずが無いという諦めと恐れからこの「w」を纏ってネット上で過ごす人が多い、と考察しうる。
「うはwwwwおk」:かなり無理なことを要求されたり、あり得ないと思われるような状況に陥ったときにあえて、余裕を見せるかのようにいう言葉。
「キタコレ」:滅多に出ない良い戦利品が獲られたときなどに、いう言葉。以前は「キターーーーー」と叫ぶ表現がされていたが、それを短く表現したもの。
「orz」:何かがっかりするようなことが生じた場合に、がっくり来ているという事を前向きに倒れこんでいる人の絵文字表現で表す。「;;」という泣き顔の顔文字と同様、きわめて安易に使われる。実生活において人はそんなに簡単に倒れこんだりしないし、また、泣いたりしない。
こういう記号たちがオンラインゲームの会話内では氾濫している。
嘆かわしいというか、まったくつまらない世界である。仮想現実の世界だからこそ、より心が表れてくるというのに。そのような虚構の笑いと過剰な感情表現で、自分のネット上での人格がどれほど浅薄なものになり、またそのせいでネット上のコミュニケーションで得られる経験もとても薄っぺらなものになっていると気づきもしないで。せっかく同じ時間をネット上で過ごすなら、より濃密で経験値の高い経験が出来るように、そういう自分を守るための虚なる表現は、取り払えばいいのに、と私なら考える。
けれどもオンラインゲーム内では、この現実世界では得られないような高い昂揚が得られることもある。現在は時間制限のせいで出来なくなったが、5人でKing Behemothを倒すなどの所業を成し遂げたときの達成感は大きい。
私はそれを求めてオンラインゲームを続ける。チャットなどで行われる表現に眉をひそめ、自分は決してそのような表現を使わないことで、少しでもそれを戒めながら。